当院は地域のかかりつけ医として全般的な内科診療を行っております。内科とは諸臓器に対して手術によらない方法で治療を行っていく分野です。患者である動物は、言葉で症状を訴えることができません。そのため、飼い主様が感じる「ちょっと気になる」がとても重要なサインとなります。飼い主様が、気になることを遠慮なく質問していただけるような環境を作っていきたいと考えております。また、総合内科として体調不良の原因がどの臓器によるものなのか見極め、適切な検査、治療を行っていきます。
必要に応じて
- 血液検査
- 尿検査
- 便検査
- 超音波検査
- レントゲン検査
などの検査を実施します。
総合内科では以下のような疾患に対応しています
- 消化器疾患
- 皮膚・耳疾患
- 腎・泌尿器疾患
- 歯・口腔内疾患
- 腫瘍
- 眼科疾患(結膜炎、白内障、核硬化症など)
- 感染症(風邪、FIV、FeLV、耳ダニなど)
- 循環器疾患(僧帽弁閉鎖不全症、肥大型心筋症など)
- 呼吸器(気管虚脱、肺炎、気管支炎など)
- 内分泌疾患(甲状腺機能亢進症、低下症、副腎皮質機能亢進症、低下症、糖尿病など)
- 神経疾患(てんかん、椎間板ヘルニアなど)
よくある症状
その他の症状
疲れやすい / 咳をする
心臓や肺などの循環器・呼吸器疾患が考えられます。心臓病は高齢犬でよく見る病気で死因のTOP3に入る病気です。特に、キャバリア、チワワ、マルチーズ、ポメラニアン、シーズー、トイプードルといった小型犬では要注意です。心臓に血液がたまることで心臓が拡大した後、肺の血管が拡張し『肺水腫』となります。多くの場合、肺水腫が死亡の原因になります。しかし、病気を早期発見し、病気の進行に合わせて治療を続けることで、心臓病があっても寿命を全うすることも少なくありません。
眼が赤い / 眼が白い
眼の病気は、人と同じく、結膜炎や白内障、緑内障など、軽度の症状から重度のものまで幅広くあります。さらに、犬種、猫種によってなりやすい眼科疾患もあります。眼の病気は発見が遅れてしまうと、失明のリスクがあります。そうならないように、少しでも異常があった場合は眼科検査をおススメします。
中毒症状にもご注意
チョコレート中毒
チョコレートに含まれるカカオ(テオブロミン)が原因です。軽いものでは嘔吐や下痢などの消化器症状、重症例ではけいれんなどの神経症状や不整脈を起こすこともあり、死亡例も報告されています。カカオ含有量が高いチョコレートほど危険度が高まります。
ネギ中毒
ネギだけでなく、玉ねぎやニンニク、ニラなどのネギ類でも中毒を引き起こします。アリルプロピルジスルフィドという成分により赤血球が壊されることで溶血性貧血を引き起こします。よくあるのがハンバーグを食べてしまったという誤食。熱を加えてもこの成分は壊れません。軽いものであれば嘔吐や下痢で済みますが、重症例では貧血の進行や2次的に起こる急性の腎障害により命にかかわることもあります。誤食の後赤~黒っぽい尿(血色素尿)が出た場合は集中治療が必要となることがあります。
犬のブドウ中毒
レーズン、果汁100%のブドウジュース、ブドウの搾りかすなどでもブドウ中毒になります。原因物質はいまだ不明です。急性腎障害を引き起こし、最悪の場合、死に至ります。回復しても後遺症として慢性腎不全に移行することもあります。レーズンパンなど、ワンちゃんが好むものもありますので、気を付けましょう。
猫のユリ中毒
ユリのどの成分が毒となっているのかはっきりとはわかっておらず、ユリのどの部位(花、花弁、花粉、葉、茎、根など)を摂取しても、中毒の危険性があります。嘔吐や下痢症状だけですめばよいのですが、急性の腎障害が進行すると命にかかわることがあります。お仏壇に供えてあるユリなど気を付けてあげてください。ユリ以外にも、アジサイ、朝顔、ヒガンバナ、シクラメン、スイセン、チューリップ、ヒヤシンス、スズラン、ツツジなどの花も中毒をがあるため、ご注意ください。