望まれないネコちゃん・ワンちゃんを増やさないよう、子供を産ませることを計画していない飼い主様には、避妊・去勢手術をお勧めしています。手術により生殖器関連の病気（男の子：精巣腫瘍、前立腺肥大、前立腺炎、肛門周囲腺腫瘍、会陰ヘルニア、尾腺過形成など）（女の子：子宮蓄膿症、卵巣嚢腫、乳腺腫瘍など）の全ての予防に効果があります。悩まれている飼い主様は一度ご相談ください。また、当院ではうさぎの不妊・去勢手術も行っています。メスうさぎは２～３歳から子宮疾患が増てくることがわかっています。オスうさぎも性格が温和になったり、スプレー行動が減ったりすることがあります。手術は生後６か月～１２か月の間に行うことをお勧めしていますが、いつでも行うことは可能です。気になる方は一度ご相談ください。
避妊手術
当院では全身麻酔をかけて開腹し、左右の卵巣と子宮を全摘出します。基本的には１日入院してもらい、問題がないようであれば翌日お迎えに来ていただきます。
避妊手術のメリット
- 乳腺腫瘍、子宮蓄膿症、子宮内膜炎、卵巣嚢腫などの生殖器の病気を予防できます。
- 発情に伴う体調の変化やストレスから解放されます。
避妊手術による乳腺腫瘍の予防効果
去勢手術
全身麻酔をかけて犬では陰嚢近くの皮膚を切開し、猫では陰嚢の中央部を切開し、左右の精巣（睾丸）を摘出します。基本的に猫は日帰りですが、犬は１日入院してもらい、問題がないようであれば翌日お迎えに来ていただきます。
去勢手術のメリット
- 会陰ヘルニア、精巣腫瘍、前立腺肥大、肛門周囲腺腫などの病気を予防できます。
- メスを追い求める発情のストレスから解放されます。
- マーキングやマウンティング、遠吠え、他の子との喧嘩などの問題行動を改善する可能性があります。
手術への取り組み
痛みを極力なくしてあげる
人と同じように、ワンちゃんもネコちゃんも痛みを感じます。痛みは心身ともに動物たちに負担となり、手術の成功だけでなく術後の回復にも大きく影響を与えます。当院では術中・術後の痛みをできる限り少なくするためのペインコントロールに力を入れています。
不安を極力なくしてあげる
手術前後は飼い主様が不安であるように、動物も飼い主様と離れた状態であることから不安を感じてしまう子もいます。動物たちが少しでも安心して過ごせるよう、静かで快適な環境作り、動物たちの気持ちに寄り添った不安を和らげる接し方を心がけています。
アフターフォローを大切に
術後10日を目安に抜糸のためご来院いただいています。避妊・去勢手術は動物病院では最も実施件数の多いポピュラーな手術ではありますが、飼い主様と動物にとっては一生に一度の手術です。術後も問題がないかしっかりアフターフォローさせていただいています。
手術の流れ
① 身体検査＆術前検査（飼い主様と相談の上、選択）
全身麻酔をかけるため、内臓等に問題がないか事前に血液検査をします。特に麻酔の代謝に関わる「腎臓」「肝臓」に異常が無いか確認します。検査結果から問題が無い子のみ、手術を実施します。
② 予約
診察日の昼（１２:００～１６:００）に手術を行います。飼い主様と病院の日程を調整して、手術日を決定いたします。
③ 手術日前日～病院来院前
- 前日の夜１０時以降は、何も食べさせないで下さい
- 当日の朝８時以降は、お水も飲ませないで下さい
- 前夜からは、あまり興奮させないように注意して下さい
麻酔中に吐くことがあります。この時、意識がないため吐いたものを呼吸と一緒に吸い込んでしまい、結果、肺炎や窒息死を招く恐れがあります。絶食絶水ができなかった時は、安全のため手術を延期します。
④ 手術日当日
- 午前１１時までにご来院下さい
- お預かり中は連絡がつくようにして下さい
午後から手術を実施します。（当日の状況により前後します）動物種や大きさによって変わりますが、手術時間は約３０～６０分ほどです。手術は、万全を期していても予想しないことが起こることがあります。状況により緊急連絡先にお電話する場合がございます。手術中は連絡がつくようにして頂きますよう、よろしくお願い致します。
⑤ 翌日お迎え
- 翌日の診察時間中にお迎えにお越しください
猫の去勢は手術日当日１７時～１９時頃にお迎えにお越し下さい。麻酔をかけて、お腹を切開するなどの手術をしているため、動物の体に負担がかかっています。動物の体調を考えて、当院では１泊入院をしていただいています。
⑥ 抜糸
術後１０日を目安に抜糸のためご来院いただきます。避妊・去勢手術は動物病院では最も実施件数の多いポピュラーな手術ではありますが、飼い主様と動物にとっては一生に一度の手術です。術後も問題がないかしっかりアフターフォローさせていただきます。ご不明な点やご不安な点があればお気軽にご相談ください。